冬の車中泊と寒さ対策(長野県野沢温泉スキー場)
年明け最初の連休の土日に野沢温泉スキー場に行ってきました。
前回のかぐらスキー場の翌週もスキーに行く予定でしたが、娘がインフルエンザにかかりスキーはこれで2回目になります。(その間、キャンプ1回、道の駅車中泊が1回で今回で4泊目になります)
スキー場選び
車中泊4泊目ということで、その間にいろいろな改善点を積み重ね、運転にも多少自信も出てきたので、今回は特に場所を限定することなく考慮したしてみました。
候補は白馬の八方尾根、志賀の焼額山、野沢温泉スキー場の3か所。
どこも今シーズン中に一度は訪れる予定なので、どこでも良いっちゃ良いのですが、週末の天気予報によると野沢が唯一日曜日に晴れるということだったので野沢温泉にしました。
車中泊の準備(場所決め)
野沢温泉スキー場は6箇所の駐車場がありますが、第1駐車場は日帰り専用なのでその他5つの駐車場から選ぶことになります。(その他の場所は1か所を除き車中泊の料金設定がある。普通車扱いの車で1泊2日1500円)
しかし、このゲレンデマップから見ていただくとわかる通り、スキー場へのアクセスを考えると車中泊としては第2駐車場一択なわけです。
子供たちの体力上、車中2泊はまだするつもりはないので土曜日の9時前に出発。
途中小休憩2回はさみ約4時間後の13時ごろ、野沢温泉に到着。
すぐに第2駐車場に向かうも第3駐車場より先は満車の表示。
ダメもとで「第2空いてないですか?」と聞くと、係の方が「車中泊します?」と言われたので私が「ハイ」と答えると「ちょっと待ってて確認してみます」とのこと。
無線で「キャンピングカーがぎょにょごにょ」と何やらやり取りした後「空いてますのでどうぞ」とうれしいお知らせ。
そのまま第2に向かうと係の方がリフト乗り場すぐ横のカラーコーンで塞いでいたスペースをあけてくれました。
ただでさえ第2と第3じゃリフトまでのアクセスに雲泥の差だったのに、さらにリフトに一番近い場所にしていただいて本当に助かりました<(_ _)>
しかも、この第2は比較的どこも平らですが、特にこの駐車させていただいた場所はド平で本当に快適に過ごせました。
また、トイレも暖かく24時間開いていて車中泊場所としては全く持って快適に過ごすことができました。なので車中泊の方も結構いて、キャブコンも私以外に4台ほどおられました。
車中泊の準備(就寝)
今回の対策は2つ
1.ダイネットのテーブルはそのままにしてFFヒーターの吸気口上部は塞がず、その他のシートを展開して車に対して横方向に二人が寝る。
2.エアマットを敷き、夏用の薄い寝袋の上から布団をかける。
結果、もう完全に寝づらさとは無縁でした。
冬季車中泊の場合の快適さは絶対的な車内温度だけではないんですね。
頭からつま先まで、体全体が均一な温度に収まっていることが重要なわけです。
他の場所より相対的に温度が低くなる外壁や床が近いキャンピングカーの場合、横になり布団をかけて体上面は暖かくなっても、外壁に近い頭や足先、床に近い背中の温度がその他の場所より低くなり、その温度差が寝づらさにつながっているんですね。つまり、「べつに寒いわけじゃないけど、なんだか寝づらい」ということになります。
なので下からくる温度差をエアマットで、布団の隙間から入ってくる横の温度差を寝袋で遮断することで快適な睡眠環境を作ることができます。
野沢温泉スキー場(滑走ルート)
当初土曜日は悪天候の予報だったため、予定では滑らずに温泉街をぶらぶらして温泉に入るはずだったのですが、到着時にあまりの晴天で急遽滑ることに。
当日の午後と翌日の全日滑れる「1.5日券」を4人分購入しコースイン。
このスキー場も約20年以上ぶりだったため、コースの状況を全く覚えていないのでまず一通り見てみようとなりました。
右下青丸からスタートし、黄緑が乗ったリフトで赤は滑走ルート。
コース真ん中のゴンドラで終点まで行き、向かって左側の初心者コースを滑走。あまりに緩すぎて子供がつまらないというので頂上へ。
しかし、ここへきて一気に天候が変わり軽い吹雪状態。
食事休憩として考えていた場所もなんと2:45分にオーダーストップ。悪天候も加わり「じゃあ一気に下まで戻って風呂に入りに行こう」と決断。ゴンドラを使わず山頂から一気降りで帰ることに。
マップを確認し、「コース向かって右側に沿って上級者コースを避けて帰ろう」と決定。
しかしコースが開いてなかったのか、あまりの悪天候に気付けなかったのか、 ㊷のカモシカコースを見落とし、そのまま㉖のスカイラインコースを直進。気付いた時にはもう⑲の長坂ゴンドラ連絡リフト上部へ。
図らずも子供たちに吹雪の中、過酷な試練を与えてしまいました。
しかし、子供たちはまったくめげることなく、悪天候の中、狭い急コースで立ち止まる大人たちを縫うように黙々と滑走する後姿を見ていると、私が考えていた以上に上達していることに気付きました。私は「二人とも本当に頼もしくなったなぁ」と感動しながら滑ったのでした。( ;∀;)
翌朝は結局ぐっすりと9時まで寝ていました。
外に出ると雪がちらつく曇り。
私は昨日の子供たちの頼もしい滑りを見て、そろそろ本格的に教えてみようと考えていたため、「今日はすぐそこの広い初心者コースで練習しよう」と提案すると、格好よく滑りたい欲求が出てきた子供たちはすぐに賛同しました。
今までは一番最初にボーゲンとターンの基本的な方法を教えて、スキーに行くたびに滑走の途中で気づいたことを少しづつ教えいき、(後傾になったらだめだよ、とか、上下運動でターンのリズムをとるんだよとか)力量にあったコースでスキーの楽しさと風を切る気持ちよさを感じさせるということを重視してきました。
そして今日はまず、「なぜ曲がるのか」「なぜ転ぶのか」というテクニカルな話をして、その通りに実際にやって見せました。
すると、もう基礎ができており、うすうす体で理屈を分かっていた為か、一本目でパラレルターンを習得。その日は休み休み3時間、子供たちは自分で黙々と練習し続け、私はそれをビデオで撮影しながら一緒に滑っていました。
野沢温泉スキー場の感想
レビュー等で知ってはいたのですが、本当に外人さんが多くなりましたね。
私の記憶では牧歌的な雰囲気が漂うスキーヤーが集う「ザ・スキー場」だったのですが、スノーボードが半数を占め、アジア系が大半を占める上越国際とは違い白人の方が多かったですね。
この時期しょうがないのかもしれませんが、雪質はサラサラとはいかずにそこそこ重たかったです。
コースとしては最近主流の整備された広く長い圧雪バーンになれていると、すこし滑りづらいかもしれませんね。
中級コースはどこも狭めで、それ故に立ち止まる人も多く、不規則にボコボコの一方、初心者ボーダーが横向きでラッセルのように降りてガリッガリなった窪んだ道が真ん中にできていたりしているので、初心者コースでは物足りなくなって主に中級をメインに滑る「脱初心者」には少し滑りづらいコースづくりという印象を持たれると思います。
その狭さ故、「コース」というか「連絡路」という感じなので、コース幅が広ければだいぶ印象は違うのでしょうが。
また逆に初心者コースは徹頭徹尾なだらかで、全体として緩急の差が激しいと思いました。
初心者や、中上級者のオールドスタイルスキーヤーやボーダーにはよいと思いますが、コース間のアクセスの微妙さと合わさり脱初心者の子供を連れたスキーヤーとして考えるとGoogleマップのレビューほどの好印象は持ちませんでした。
それでもトータルとして良いスキー場には違いないですが。
近隣入浴施設
初日の悪天候の中の滑走で冷え切った体を温めようと野沢温泉の目玉である外湯の「大湯」に入りに行きました。
外湯の紹介 : 北信州野沢温泉 観光協会オフィシャルウェブサイト
しかし、メインの外湯のためかめっちゃ混んでるわ、お湯はめっちゃ熱いわでろくに入れずに光速で退散(笑)。
かみさんと娘チームに「スパに行ってる」とメッセージを送り息子と逃げ込むようにスパへ。
広く快適な更衣室、適温の温泉で体を温め、やっと一息付けました。
公衆浴場は無料のため当然シャンプーやタオルなどなくすべて持参しましたが、なんせ混んでてご丁寧に体や頭を洗える雰囲気じゃない(笑)
なので、メインの大湯以外だったら人もなくゆっくりできるかもしれませんが、現代っ子の私にはスパが快適でした(笑)
翌日も昼過ぎまで滑り、そのあとスパリーナへ。
前日はお風呂だけだったのですが、その日は水着を着て4人でスパを満喫しました。
想定外のご馳走
軽く食事をとろうとスパリーナ内にあるレストランへ。
ここで何気なく頼んだ「野沢菜のピザ」が旨い!
薪窯で焼いたようなパリッパリの生地にゴルゴンゾーラピザのような豊かな風味。おすすめです。
余談
帰り際ウロウロしていると、娘さんを連れた白人女性が「英語しゃべれますか?」と話しかけてきました。私が「なんですか?」というと、女性は遠慮することなくベラベラベラと超絶早口で話しかけられました(笑)。
私は「ん?」と一瞬戸惑った後に少し考えていると、息子が、「あぁ、スーパーか。」とあっさりとヒヤリング(笑)。ネイティブ相手に3年英会話をやっているとはいえ、小学生の息子にあっさりと負けるという大失態(笑)
(図らずもここでも子供達の成長ぶりを実感する羽目に(笑))要はこの辺に休日に開いている商店がありますか?ということでした。(ほかのこともいろいろ言っていたんですが)
私は「地元じゃないからわからない。スパの人に聞いたら?」といいましたら、スパの人は誰も英語が喋れないということでした。
スパもスキー場もここまで外人さんが来る場所なのでその手の情報をスパで掲示するとか、野沢温泉の公式英語サイトに乗せておけばいいのになと思いました。
次回車中泊対策
今回は全く不満のなかった車中泊でしたが、帰宅後あることを思いつきました。
それはダイネットシート下にあるFFヒーター吸気口の横の温風吹き出し口(ここが吸気口に入る空気の温度を上げて内部センサー温度を上げてしまう)は完全に閉めることができるので、そこを完全に閉じてしまって、他の、後部キッチン方向に向けられる吹き出し口と、マルチルーム内にある吹き出し口を開けておけば、ダイネットベッドを完全に展開しても、温度センサーがある吸気口付近の温度は上がらずに済むのではないかということです。
次回はこれを試してみようと思います。
車中泊スキーを終えて
今回は4泊目ということで、今までで一番快適に過ごすことができました。
当てもなくフラッと行ってリフト券を買えばあとは滑るだけ。
最高です。
キャンピングカーが家族に与えてくれる経験がこれほど大きなものだとは思いませんでした。
子供たちが親に付き合ってくれる残りの年数を考えると車両価格をホテル泊でかかったであろう金額でペイすることは不可能ですが、そんなものでは代えられない沢山の楽しい思い出が得られると感じました。
ではまた