カーセールス・ワタナベさんの足回り一式を導入しました。
発注
前回投稿の通り色々と悩んだ結果、CSWさんにすべてをお任せしようと決めました。
2月頭にあったキャンピングカーショーのCSWブースで、たまたま居合わせた既存AIRSUS&CSWSUSユーザーの猛烈な最後の一押しをもらい、週明けに正式発注しました。
お願いしたのは
・AIRSUS
・ショックアブソーバー
・トーションバー
・スタビライザー
です。
キャンピングカーショーでは「今なら比較的早く取り付けられますよ」というお話でしたが、週明けお電話でお願いしたときには「キャンピングカーショーで多数発注を受け、すでに1か月半位の待ちです」との事・・・。
3月後半大阪に行く予定だったので、それに間に合えばなぁと思いながら待っていたら、2月後半に渡辺さんからお電話で「スケジュールが空いたので今ならすぐに取り付けられますよ」との嬉しい一報!
スキーに行っている最中だったので、帰宅翌日朝一で入庫すると告げてお電話を切りました。
事前説明&ヒアリング
早速車を持ち込み、そこで初めてじっくりとお話をすることになりました。
まず車の重量配分を調査。
その結果プラス、普段使いで人と荷物が大体何キロになるかというお話をしました。
風袋では以前お話しした通り、予想に反してほぼ前後同重量に。
しかし、左前側が重いのはその近くに電装品がすべて集められていて、特にリチウムイオンバッテリーが効いているのではないかということ。
そのため、前輪とボディーとのクリアランスに、左右で約2.5センチの差が出ているとのことでした。
なので、この差をトーションバーで調整するとのことで、実使用時の増加も加味するためそのさじ加減が難しいとのことでした。
WOHNDCの場合は前後差がないので姿勢調整はこの程度で、あとは前回の投稿で出した例え話の「1から10を想定し作ってあるものを常に10で使っている状態」を改善。
エアサスとKYBのショックアブソーバー、強化されたスタビライザーとトーションバーで、カムロードの許容重量をかさ上げ。先の例でいうと、足回りを「5から15にする」感じですかね。
これによって架装された10の状態のキャンピングカーでも適正重量の足回りになったわけです。
主な改善点
そもそも純正足回りのどこに不満があったかというと
- 挙動変化が激しい
- 路面の凹凸をもろに受ける
- 横風に押される
- ブレーキングで前につんのめる
です。
まず「疲れるランキング」堂々一位の挙動変化が激しい。
これは足回りが限界一杯で、その動きが破たんしているんですね。
なのでエアサスで板バネの補強をして、その他余裕を持った容量の足回りで改善。
すると、コーナリングでも傾かずにビターっと張り付くように旋回!
正直、ここまで変わるかという変化。
感動で泣けてきました。
そしてお次は「不快ランキング」堂々一位の路面の凹凸をもろに受ける。
これも強化された足回りパーツで車体重量がちゃんと支えられているため、ショックアブソーバーが本来の仕事をできるようになったので、それまでの荒れた路面での「ガタッガタッガタッ!」と非常に荒々しい衝撃が「ゴトゴトゴト」と、角が取れ丸みを帯びた優しいものになりました。
助手席のかみさんも走り出してわずか数秒で「あ、違う!」とわかるほど。
これはロングドライブになればなるほど効果テキメンで、確実に疲労度が変わってきますよね。
(※同時にホイールを鉄からアルミにして、タイヤをスタッドレスからBSのR202に変えたのでそれも改善に寄与していると思われます)
さらに「恐怖ランキング」堂々1位の横風に押される。
これは事前に心の準備ができないので一番怖い。
しかしこれも全く変わりました。
取り付け後すぐにけっこう強い風の吹く中、高速道路で出かけましたが、車外から入る強風の音を裏切るように挙動は「少し押されてるかな?」程度。
外の木や吹き流しを見て初めて風が結構強いことが分かるという激変ぶり。
もうね、この二か月の恐怖は何だったんだというね・・・。
そして最後、「緊張ランキング」堂々1位のブレーキングで前につんのめる。
ブレーキングで前につんのめるということはリアの荷重が抜けてるのでブレーキが利かないんですね。なので、あまりのブレーキの利かなさに純正ブレーキパッドのせいだと思いブレーキパッドも交換しようと思っていました。
しかし、足回り交換後は強めにブレーキングしても前につんのめることなく、4輪が等しくしっとりと沈みこみ、すべてのタイヤが路面を捉えるため、感覚では制動距離が2、3割短くなった印象を持ちました。
特に顕著なのは、下り坂でのブレーキング。
前につんのめりながら「どこまで行っちゃうんだろう・・」という過度な制動距離の伸びがなくなったためブレーキングの緊張がなくなりました。
今ではブレーキパッドの交換は必要ないと感じています。
カーセールス・ワタナベさんの仕事
もう20年キャンピングカーの足回りにこだわってやってきて、数百台のセッティングを出してきたとのこと。
カムロードの足回りに関しては間違いなく業界No1じゃないでしょうか。
アドバイスも的確で、「好みによって変えていただいて構いませんが、この設定で間違いないと思います」とバチッと合わせていただける。
取り付け後の試乗も5分10分じゃない。
もう延々と様々なシチュエーションの道を走り続けて、細かくセッティングを変えてそれによって起こる変化を説明してくれる。
もう渡辺さんにしか無理な仕事です。
なので、同じパーツを他所で付けてもこうはならないでしょう。
エアサスの基盤を見てもその仕事の丁寧さが伝わってきます。
この商品にかける意気込みを感じます。
今回、夏タイヤ交換にはちょっと早いと思いましたが、タイヤとホイールについて少し質問をすると10倍返ってくる。もう見積もりも取らずお任せしました。
「エアサスをやり始めたころに、雑誌広告でノーマルの足回りの危なさを説いたら業界の反発がすごかった(笑)」とお話ししてくれました。「なんてこと言ってくれるんだ!」と。
それでもめげずにキャンピングカーを安全に乗ってもらいたいと信念をもって続けてらっしゃる。
渡辺さんのエアサスはものすごく手間がかかります。
本来は経営的にはなるべく避けたい仕事です。
しかし信念のために逃げずに丁寧にやり続ける。
私も同じ経営者としてこうありたいと思いました。
「うちのエアサスは高いと言われてね(笑)。」
自虐的に言われていましたが、一台一台取付場所に合わせた大きさで基盤を作り、2年無償点検&3年or3万キロの保証に、こんなことどこでもやっていないと断言できる丁寧なセッティング。それになんといっても渡辺さんの20年の経験を買う。
車体価格やその重要度、手間を考えると、私は逆にすごく安いと思いました。
他社さんのようにポン付けで売れる商品をバンバン売るのは楽でしょうが、渡辺さんには今まで通り信念をもって手のかかる確かな商品を丁寧に提供をしていただき、安全なキャンピングカーの啓蒙を続けていただきたいと思いました。
ではまた