来月のキャンピングカーショーに向けて、キャンピングカー購入予定者さんは予算と相談しながらWEBで情報収集に余念がないのではないでしょうか。
私も昨年購入するにあたって色々と出くわした疑問の中の一つにあるのがバッテリー。WOHNの4WD車に標準で、その他ではオプションのリチウムイオンバッテリー200Aについて、実際に使ってみてどんな感じなのかをサラッと感想をお伝えしようと思います。
昨年、キャンピングカーを買おうと思ってから色々と調べていたところ、バッテリーがどうのという話をちょいちょい見かけました。
そんな中で、このようなページを見つけたわけです。
このページの結論から言いますと、初期導入価格以外に性能、トータルコストで鉛バッテリーのアドバンテージはないという感じでした。
私としても、プライベートでもスマホ、ノートパソコン、モバイルバッテリーなどなど身の回りにリチウムイオンバッテリーはあふれているし、逆に鉛バッテリーは周りを見回してもすでに車の始動用バッテリーぐらいなもんですよね。
そんな環境なんで、WOHNのリチウムイオンバッテリーは「ああ、ついにキャンピングカーにもバッテリーの切り替わり時期が来ているということね」という感じで軽くとらえていましたが、リチウムイオン200Aって言われてもそれがどのぐらいどう使えるのかが全くわからないんで、ちょっと不安でもありました。
電子レンジのような決まった電力を計算できるものはいいとして、付いたり消えたりを勝手に繰り返すエアコン、FFヒーター、冷蔵庫、は実際にどのぐらい使えば、どのぐらい減るというのが分かりづらいですよね。
なので、このバッテリーの容量が実際のどのぐらいどういう使い方ができるのかをこの冬から初夏にかけての半年で使ったFFヒーターと冷蔵庫の実際の使用感をお伝えしようと思います。
実際の使用感は?
まずFFヒーターは0度以下のスキー場で一晩(スキー終わりの夕方から翌朝まで)動かして10A~20Aの消費な印象です。(FFヒーターはWEBCON-3EVO付きです)
なので、照明を加えると、スキー車中泊1泊で15A~25A前後の消費になる印象です。
スキー場に夕方着いた時点でバッテリー満タンの200Aの表示が、車内で夕食をとったりして過ごし22時に就寝、翌朝起きたら175Aとか、良いときで180Aとかです。
冷蔵庫やちょっとした電子レンジの使用を加味しても、一泊で165Aは切ったことは今のところないですね。
こんな感じなので、FFヒーターと照明メイン使用のスキーの車中泊なら3泊は余裕で、4泊でも気を付ければ行けると思いますね。
あと、冷蔵庫単体は
冬季のスキー車中泊ではあまり使わないし、使う場合も凍らせた保冷剤を数個入れて節電に気を遣うし、昼の冷蔵庫はソーラーパネルも稼働しますので本当に大体で申し訳ないですが、1日で10Aぐらい消費している感じですね。なのでスキー車中泊で冷蔵庫を使用したとしても3泊は十分行ける思います。
冷蔵庫はそれ以外の季節、春から初夏にかけては、
・午前中から午後3時ぐらいの間
・室内の電気をすべて消して
・冷蔵庫だけをつけた状態
・外気温が20度前後
・外は晴
この状態で100Wの標準装備ソーラーパネルでは、バッテリー消費せずに冷蔵庫を動かすことができ、逆に少しバッテリーが充電出来ています。
といった感じの使用感です。
なので、冷蔵庫をつけたままで一日遊園地で遊んでも晴れていれば全くバッテリーは減りません。
1泊だったら帰りの走行充電で満タンになるし、2泊で60Aぐらい使って帰りの走行充電後180Aとかで自宅についても、その後のソーラー充電で1,2日で満タンになってる感じです。
その後のテストで7月初旬晴天の下、一日100wソーラー充電で30A充電する能力があることが分かりました。その一方、主電源を切り1500wインバーターだけを動かした状態では、天候ほぼ同条件で10Aしか充電されていませんでした。ということは、インバーターだけで一日20A消費しているということでしょうか。結構行きますね・・・。
本当にざっくりで申し訳ないですが、 そんな印象です。
リチウムイオンバッテリーは危険?
トイファクトリーさんが「リチウムイオンバッテリーは安全性に不安があるんです!大げさじゃありません!自動車メーカーが導入するまではうちは導入をしません!」と大げさに宣言していらっしゃいますが、それってあまりにも他人任せでビルダーとしてどうなの?という気がしますね。
リチウムイオンバッテリーの搭載はトイファクトリーでも出来ますか? | キャンピングカー専門店のトイファクトリー
というか、すでにトヨタをはじめ各自動車メーカーさんのリチウムイオン電池搭載の車なんていくらでもあるし、サードパーティーの製品もたくさんあり、車を問わず様々な乗り物に搭載されているこのご時世で、「自動車メーカーが正式搭載するまでは~!」とかもはや何を言っているのか不明です。
もしかして普通車の始動用バッテリーのことを言っているなら、それは純粋にコストの問題であり、メーカーが搭載しない=安全性に問題があるということにはなりませんよね。(あと、熱々のエンジンルームに置くのとそうでない場合の差もあるし)
そもそもエンジンが動いている状態で電装系の利用を前提としている普通車のバッテリーと、エンジンが止まっている状態で家電を動かす前提のキャンピングカーのサブバッテリーを同一で語るのは全くお門違いですよね。
じゃあスマホが爆発したからと言って、いまさらニッケル水素電池でスマホを出すメーカーが出たらどうなんでしょ。それは安全性を重視した大変すばらしい会社だということになるんでしょうか?いや、普通に技術力がないだけのダメ会社といわれておしまいですよね。「スマホは肌身離さず身に着けるから絶対に事故は許されない!だからマンガン電池だ!」と言ったらそれは「〇〇だね(笑)」と言われておしまいですよね。
トイファクトリーさんはボディーカット車も全否定されていますが、それだって、ユーザーからするとボディーをカットして安全性を確保できないご自分の技術力のなさをアピールしているだけに感じますね。だって、トイファクトリーさんがいくらボディーカットは危険だ!だといってもボディーカット車が普通に安全に快適に楽しく走り回っているわけでしょ?
また、バスコンに関しても「コースターはトヨタが計算して作ったものだからそれを壊すのは厳禁!」とおっしゃっていますが、メーカーの吊るしの状態が至上で、いじるとダメになるとか、もうキャンピングカーのビルダーさんとして自己否定も甚だしい感じがしますね。じゃあ重量配分云々はどうなんですか?とかね。
トイファクトリーさんはご自身の製品のすばらしさを伝えたい気持ちはわかりますが、各ビルダーさんは、トイファクさんが信奉するその自動車メーカーが満足に車中泊できる車を作らないから、自らユーザーの安全性を十分に検証しながら研究し、テストを重ねて積極的に商品開発し、ユーザーに素晴らしい体験を提供するため、日本のキャンピングカー文化の発展のため少しでも寄与しようと日々努力しているのに、そういった各ビルダーさんの努力を根拠不十分のノーマル至上主義で盲目的にディスるのは、同じキャンピングカー業界の一員としてどうなんだろうと思いますね。もちろんユーザーさんがそれを言うならまったく問題ないと思いますがね。
逆に他のビルダーさんが「トイファクトリーさんの車は、ボディーの外装デザインも簡単なロゴと窓埋め以外にカラー含めてほぼ純正なので、”電装系が弱いただの内装屋さん”ですよね(笑)」とか言ったら相当印象が悪いと思いますが、トイファクさんの主張はまさにその状態だと感じますね。
ではまた